人の一生は、よく一日に喩えられます。
誕生から臨終までの80歳の生涯を、0時~24時の一日に置き重ねてみるとよくわかります。

誕生が午前0時だとすると、大学を卒業する頃は朝の6時ころであり、朝日が昇り始める時刻を示しています。ちょうど、人生の夜明け頃ですね。

午前9時が30歳の働き盛りの時期。
正午(12時)が、40歳。G.ユングは、40歳を人生の正午、そして中年期を人生の午後と呼びました。

現在、私は今年51歳になりましたので、午後3時ちょっと過ぎたくらいでしょうか。
人生まだまだこれからという気がしてきます。


そして、中国の『五行説』の中には、
人生の「春・夏・秋・冬」というものがあるそうです。

なんとなく、人生は春に始まって冬に終わるのではないかと思ってしまうのですが、
実は、誕生の頃は真っ暗な「冬」の時期なのだそうです。

中国の古代思想『五行説』では、以下のように示されています。

少年期(~19歳)は、黒い冬(玄冬)
青年期(20歳~)は、 青い春(青春)
中年期(40歳~)は、赤い夏(朱夏)
老年期(60歳~)は、白い秋(白秋)


また、D.レビンソンは、人の発達を

1、児童期と青年期(0~22歳)
2、成人前期(17~45歳)
3、中年期(40~65歳)
4、老年期(60歳以降)

というように、大きく4つの発達期に分け、
各段階の境目に5年間の「過渡期」を置きました。

22歳~27歳の間が、ちょうど「成人への過渡期」に当り、大学卒業から新入社員時代の不透明で不安定な時期であることを示しています。この「過渡期」をうまく乗り越えるには、その個人が、どう社会と関わり、自分をどう生かしていくかという「発達課題」があると指摘しているそうです。 ~参考:キャリア・カウンセラーの窓~


ですから、
少年期は「厳しい冬」、老年期は「人生の収穫を楽しむ秋」ということになります。
そう言えば、以前読んだ何かの本に、「根っこは冬に伸びる」と書いてあるのを思い出しました。 植物は寒い冬の時期に、目には見えない深い地中で根を伸ばしているのだそうです。

そう考えると、人間も「子どもの時期が根を伸ばす冬の時期」と一致します。
暖かな春になって、やっと芽が出るのです。 花を咲かせるのは、20~40歳頃。 実をつけるのは、晩年になってからということになります。


人間の一生をそう捉えると、
子育ては、長期的に捉えなければならないことがわかります。

子どもの時期に、根っこを育てるにはどうすればいいか?
‘人生の春‘に、花を咲かせるためにはどうすればいいか? 
も、何となく見えてきますね。


幼児や小学生のお母さんの中には、「子どもの発達が遅い」と焦ったり、「いくら言っても○○ができない」とイライラしたりする方を時々お見かけしますが、真冬の時期に芽が出ないのと同じように、子どもの芽が出るのもまだ先のこと。焦らず、騒がず、じっと見守っていれば、そのうち芽は出るものです。

でも、「まだ芽は出ないか」と、何度も何度も土の中の種を掘り返せば、出るはずの芽も出なくなります。
今はどんな時期なのかがわからなければ、育て方もわからないでしょう。


そして、植物にはいろんな種類の花があります。
豪華で見栄えのする大輪の花があれば、道端に咲く小さな可憐な花もあります。
植物は種によって、咲かせる花も実も違うのです。

種や小さな芽の時代は同じように見えますが、咲いた花はどれも違っていて、咲く時期も違います。1年で身をつける野菜もあれば、「桃栗3年、柿8年」かかる果実もあるのです。

同じ野菜でも、土や肥料、水の量、日光の加減など、育つ環境によっても変わります。

人間も同じ。
同じ親から生まれた兄弟でも、育つ環境や経験によって変わるものです。


子どもを育てることは、植物を育てるのと似ています。

子どもは、どんな種(性格・得意・興味)を持っているか?
その種は、どのような土(環境・栄養・愛情)で育てればいいか?
芽が出たら、水や堆肥、日光(学習・経験・体験)何を与えればいいか?

根っこ(心)を育てるためには、どうすればいいか?


子育てに迷ったり悩んだりしたら、子どもという種をもう一度見つめなおしてみてください。その子にあった育て方をしているのか? 時期はあっているか? を見ると、答えは自ずと見えてくるでしょう。

もうすぐ暖かい春がやってきます。
お父さん・お母さん方も、子育ての勉強のためにも子どもと一緒に畑仕事してみませんか?
植物からたくさんの喜びと恵みをいただけたらいいですね。

平成29年度スタート!

親の言うことをきかせることとは?