イソップ寓話の中に「キツネと葡萄」というお話があります。

一匹のキツネが高い枝にある美味しそうな葡萄を取ろうと、何度も飛び上がるがいくらやってもあともう少しのところで葡萄には届かない。何度も繰り返しやってみたが、キツネは結局葡萄を取るのを諦めた。そして、最後に葡萄を見上げてこう言った。「あの葡萄は熟していないに違いない」


このキツネと同じように、私たちは自分の思い通りにならなかった時、心の中で『認知的不協和』が起こり、それを自分の都合のいい理屈で中和させようとするそうです。
つまり、葡萄を取れないという事実を「熟していない」「スッパイ」という違う理由を探してごまかしてしまうというわけです。このキツネのような考え方に偏ってしまっていると、正しい判断ができなくなってしまうかもしれません。

こんな報告もありました。
1950年代に、「タバコと肺がんには因果関係があるか?」という質問を心理学者フェスティンガーが行いました。タバコを吸わない人ほど「因果関係がある」と答え、タバコを吸う人ほど「因果関係はない。タバコが肺がんを起こすわけがない」と因果関係を認めない傾向が強くなることがわかったそうです。

認知的不協和というバイアスが、人間の心に存在することがわかりました。

バイアスとは、
もともとは「布目に対して斜めに裁断した布地」あるいは「縫い目、裁ち目の斜め線」という意味で、直線的なものを斜めに分けるという心象から、心理学的には「偏見、先入観」という意味で用いられています。
「認識上の錯覚」とも言われます。思い込みによって自分自身を合理的な行動から逸脱させてしまうこともあります。一般的に人間はさまざまなバイアスの存在を認識することができても、それをなかなか取り除くことができないと言われています。

自分の都合の悪い情報に対して、「認めたくない」という心理になると心にバイアスがかかってしまい、根拠なき思い込みによって錯覚を起こしてしまい、物事を素直に正しく見ることができなくなってしまうのです。
これは、自分自身の認めたくない心理によって、自分が動かされているということなのです。

自分に「バイアスがかかっている?」と思ったら、視点を変えてみてみましょう。
違う角度から見てみると、正しい全体像がわかるかもしれません。

そして、何事も素直さを持って、とらわれない心が大切ですね。

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