人間関係を示唆するお話に、『ヤマアラシのジレンマ』というものがあります。
これは、哲学者ショーペンハウエルの寓話を元に、心理学の大家フロイトが考えたお話です。


ヤマアラシのジレンマ

寒さの中、二匹のヤマアラシのカップルが暖め合おうと近づきます。寒くて孤独で、一人ぼっちでいるのは耐えられない。あんまり固く抱き合い過ぎますと、相手のトゲが自分を刺して、痛いのです。見たら相手も自分のトゲで傷ついているのです。

そんなに一緒にいたら痛いぞと思い離れますが、離れると確かにもう痛みはありません。しかし、寂しくなり、寒くなり、孤独でたまらなくなります。

だからまたそろそろと近付きます。
そしてまた、あんまり無謀な近付き方をすると、自分が苦しくなってきて、また離れます。二匹は近づいたり離れたりを繰り返し、要約お互いに傷つかず、寒くも無い距離を見つけていきました。

というお話でした。


お互い踏み込んだ人間関係になると、傷つけたり傷つけられたりして、関係が悪化します。だからと言って離れすぎると疎遠になり、関係が保てないで苦しみます。

このように人と人の間には、自立と共存の間で感じられるジレンマが少なからずあります。このお話の中には、「お互い紆余曲折の末に、適度な距離が作れるようになる」という肯定的な意味もあります。

相手の針の長さをよく考えて、適度な距離感が掴める様になることがコミュニケーションのコツであり、最も難しいところです。

ヤマアラシジレンマは、自分が付き合いたい相手や自分にとって必要な相手だから起こるのだと思います。相手のトゲで傷ついてもなお、一緒にいたいと思うから紆余曲折するのでしょう。


ヤマアラシのジレンマは、元々はカップル(男女関係)のお話ですが、人間関係の中には相手のトゲに一方的に傷つけられている人がいるのも現状です。
ドメスティック・バイオレンス〈DV〉、性犯罪、買春、ストーカー、セクシュアル・ハラスメントなどの暴力は許されません。

今、あなたの付き合っている人は、
『自分だけ我慢すればいいんだ』と思っている相手ではないですか?
反対に『誉められたい、愛してほしい』だけの相手ではありませんか?
その関係は、あなたの人生にどう影響しているのでしょうか?

本当に必要なことは、勇気を出して自分にとって正しい人間関係を築くことだと思います。相手の感情に振り回されている人は、相手のトゲで大怪我をさせられるかもしれません。

相手を傷つけてばかりいる人は、自分の考え方と行動を改めなければなりません。

お互いにいい関係であり続けることとは、
決してずっとそばにいることだけではないのかもしれませんね。

『心の根っこを育てる時期』にやっておいてほしいこと

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