ありんこ保育園グループで、職員が講師となって講義を行う「ありんこ保育研究会」(園内研修会)が始まりました。

会のねらいは、職員の資質向上ですが、
では、講義を受ける人(インプット)と、講義をやる人(アウトプット)では、
どちらが成長すると思いますか?

実は、講義をやる方(アウトプット)が数段成長するんですね。
人に何かを教えるということは、そのことを詳しく知っていなければならないのは言うまでもありません。それに加えて、人にわかりやすく噛み砕いて伝えることが必要です。
また、それについての質問が出てきますので、質問に答えられる知識や技術が必要ですし、資料の内容も思案しなければなりません。
人に教えるということは相当な勉強が必要なんですね。

このように、アウトプットすることでより明確に自分の学習したことが表れてきます。
これを「アウトプット学習法」といいます。

私がやれば簡単ですが、あえて講師は職員にやってもらいます。
それは、アウトプット学習法で、リーダーを育てたいからです。

複数のリーダーが育てば、全体が育ちます。
全体を育てベクトルを合わせれば、目標が達成しやすくなります。


まだインプット段階の初心者が成長するためには、聴き方が大事です。
仕入れた知識を自分なりにどう落とし込んでいくか、
それをどう使っていくのかが成長の差になっていきます。

私は、昔恩師から、
「私は八百屋さんと同じ。料理の素材であるにんじん、じゃがいも、たまねぎを売っているのと同じように、私の話はあなたたちにとっては素材でしかない。素材を手に入れたら、それを使ってどう料理するか。肉じゃがにしようか、カレーライスにしようかは、あなたたち次第」

またある時には、
「使わない知識は、知らないのと同じ。
だから、自分が知っていることは使ってみて、人に伝えることが大事なのだ」
と教わりました。

恩師から教えてもらったことは、私も後輩たちへ伝えていきました。
”アウトプット学習法”です。

振り返ってみれば、自分が学習したことや教えてもらった考え方や方法を、私は自分なりにアレンジして使っていました。自分がそれを使ってみていい結果になったら、今度は周りの必要と思われる人に教えていたんですね。そうやって繰り返すうちに、だんだんと自分の中に学習したことが染み込んでいったのがわかります。

結果として、教えた側の自分が一番勉強になったのでした。


社員教育でも、教わっているうちはあまり成長はみられませんが、その人が今度は教える側になると自分が教わったことをもう一度振り返りながら深く考えるので、本当の意味で”解る”ようになります。ですから、教える方が数段成長するんですね。

子どもの勉強でも同じです。
学校や塾も、詰め込み型の「インプット学習」が多いですが、いくら真面目にインプット学習をやっていても、自分なりに考え、それを工夫して使う「アウトプット学習」の訓練をしなければ学力は伸びません。

いくら高度な知識を手に入れても(インプットしても)、放って置いたら、やがてはその知識も腐って役に立たなくなってしまうのでしょう。手に入れた食材は自分なりに工夫しながら調理し、人に食べてもらって(アウトプットして)初めて、食材は料理という完成した形になって人の役に立つのではないでしょうか。

今の人たちは、大学への進学率も高く、学歴が高い人が多いですね。
ということは、インプットしている時間が長いわけで知識が豊富にあります。
今は情報時代ですので、たくさんの情報も簡単に入ってきます。
しかし、それを活かす場所が少ないのではないかと感じています。

ただ勉強しただけ、いい本を読んだだけ、人の話を聞いただけでは、いずれ学習したことさえ忘れていくでしょう。そうならないように、自分の知識はアウトプットさせることが重要です。

私は、アウトプット学習法のお蔭で、20年以上前に恩師から教えてもらった一つひとつのことを今でも鮮明に覚えています。だから、今でも後輩たちに伝えていくことができるのですね。

自分の成長のためにも、人や本から教えてもらった大事なことは、
どんどん周りの人に伝えていくようにしましょう。

社会的認知

第一回 ありんこ保育研究会