イネイブリングとは?
依存症者を手助けすることでかえって依存症の回復を遅らせてしまう周囲の人間の行為のことで、援助を依存症者におこなっている者がイネイブラー(支え手)と言います。

イネイブリングの関係は、夫婦、恋人、親子、友人、師弟関係などの人間関係があります。イネイブリングは世代や性別にかかわりなく起こりますが、男性よりも女性のほうに多く見られるといわれています。

女性は母性本能に加えて、家族の世話は女性の役割だという社会通念が、女性のイネイブリングの背景にあります。また昔から女性の多くは、自分に人生を切りひらく力があるとはあまり思わずに、むしろ人が自分を頼ってくれるように仕向けることで、伝統的な役割分担を乱すことなく他者をコントロールする力を得ているのだそうです。

私が気になるのは、母親のイネイブラーです。
依存症の子どもを手助けしている共依存の母親のことです。

依存症の子どもの治療が遅れる原因は、共依存の母親の存在があります。
まずは母親のイネイブリングを改める必要があるのです。

イネイブラーの母親は、自分のことに焦点があたっていない状態になっています。
例えば、自分の価値や行動や感じ方を、周囲の基準だけを頼りに判断する傾向にあります。自分がどう感じて何をしたいかではなく、周囲の期待に応えることだけに必死で、自分以外の人の問題を解決することにいつも一生懸命になっています。

自分を犠牲にしてまで一生懸命に人に手助けをしたり、予定があるのに人のことを優先させたりする人は、イネイブラーになりやすい傾向を持っているかもしれません。
 
イネイブラーの特徴は、犠牲者は自分のほうだと思い込んでいるところです。
しかし、誰かに依存されるという状態は、イネイブラー自らが選んだものに他なりません。どこかで弱々しい依存的な人に捉まってしまい、気が付いたらイネイブラーになっていたなどということはありえないからです。

これを子育てに当てはめた場合、『弱い存在である子どもは、母親である私が世話をしなければ生きていけない』と思い込んで、子どもが自分でできることでも世話をやいて育てた結果、子どもは精神自立できず問題が起こってきたとき(引きこもりや家庭内暴力、非行など)、「あの子のために、これだけ一生懸命やってあげたのに」と自分を犠牲者のように思うことです。

イネイブラーは誰かの世話をするように強制されたわけではありません。
労力を上回る報酬があるからこそ、イネイブラーの母親は子どもに尽くすのです。

この社会は「善人に見える人」を賞賛しますので、イネイブラーの母親の多くは「良い母親が賞賛される」と思っています。
それとは別に、子どもに尽くすことで自分自身の満足を得ている場合もあります。「子どものことを一生懸命に思っている自分が好き」又は、「自分を犠牲にしてまで人に尽くす方が居心地がいい」ためです。

イネイブリングというのは、育つ過程で身についてしまった生き方だといわれます。
子どもが社会性を持ち協調性のある大人になる過程で、多くの「よい子」が作られてしまうのです。子どものうちは言われたことをやり、周囲の欲求に自分を合わせたりすることでほめられるものです。よい子になることは、回りからの圧力に対処するために子どもが取り入れる、ありふれた手段です。

しかし、そのよい子というのは、親にとっての”都合のよい子”であって、必ずしも”心のよい子”ではありません。

また、依存症と共依存はセットになり、繰り返されます。
親が共依存なら子どもが依存症になり、
依存症の子どもが大人になると共依存の人を求める。
パートナーや結婚相手に依存症・共依存の人を選んでしまうのもそのためです。
これがイネイブリングの怖いところです。

人の欲求に答えて何らかの利益を得るという振る舞いは、大人になったときイネイブリングという習慣に引き継がれるという訳です。他者からの承認というご褒美を得るために行動するようになる『条件付きプラスストローク』を生んでいるといえます。

よい子は、常にほかの人のことを第一に考える習慣を身につけているので、いろんなことを我慢しています。フラストレーションやストレスが溜まっている状態です。
これが『インナーチャイルド』を生む原因となっているのです。

ワンダーチャイルド(素晴らしい子ども)は、自分の想像力や欲求のおもむくままにふるまうという、もっとも健全な喜びを求めます。喜怒哀楽もあり、天真爛漫な子どもらしい伸び伸びとした表情をしています。


私は母親である前に、一人の人間です。
ダメなところもあれば、できないところもあります。
いい母親になろうとしなくても、子どもに何かを期待しなくても、
お互いが自分らしく、イキイキと楽しく暮らしているだけで十分だと思っています。

いいところも、悪いところもひっくるめて自分。
自分をまるごと受け入れることが大切ですね。

子どものためだと思ったら、一度自分の子育てを振り返り、
自分と言う人間と向き合ってみることが必要ではないかと思います。


継続は力なり

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