ストロークとは、
心理学で他の人々の存在や価値を認める言葉や行為のことをいいます。

お母さんが赤ちゃんをあやす時、胸に抱き上げ、笑顔を赤ちゃんの顔に近づけて「よしよし、いい子ね」と言ってあやしますね。こうすると赤ちゃんはとても安心したようにニコニコと笑い出します。
ストロークとは、元々は「なでる、さする」など体を愛撫する意味の言葉で、これに精神的な意味を加えたものを交流分析では、「ストローク」といいます。

私たちは毎日多くの人々と生活する上で、他人に認めてもらいたいという基本的な欲求を持っています。そのため、他人からほめられたり、励まされたりすると心地よい気分になります。反対に言えば、ストロークがないと私たちは生きていけないのです。

ストロークには、「プラスのストローク」と「マイナスのストローク」があり、【無条件】【条件付き】をつけると大きく分けて4つのストロークがあります。
無視されたり、相手にされなかったりするくらいなら、「嫌な反応(マイナスのストローク)をされるの方がまし」と思う人もいるくらい、人は他人のストロークを求めているといわれます。


ストロークには、『条件付きストローク』と『無条件ストローク』があります。


『条件付きプラスのストローク』とは?

相手がある条件を満たしている限り、相手を認め、好ましいと考える。
子どもの躾に対して、よく用いられるストローク。
「お行儀よくする子は、ほめてあげる」等。

その人自身ではなく、その人のした行為や結果に対して投げかけた言葉です。
投げかけられた人は、その言葉を通して「いい」「悪い」等の判断基準を身につけていきます。

一般的に、プラスのストロークは、温かい心の触れ合いをいい、相手に幸福感と喜びを与え、自らの存在に意味を感じさせます。しかし、「条件付きのストローク」ばかり与えると問題です。

反対から言うと、条件がクリアできなければ誉められないということですから、子どもの頃から条件付きプラスのストロークで育てられた場合、子どもは誉められようと頑張りますが、頑張っても頑張っても、条件をクリアしなければならないので、息が詰まってしまいます。そして、この条件をクリアできなければ自分は愛されないと思い込んでしまうことがあります。

そして、これが癖になってしまうと大人になってからも、愛されるため、認められるために、自分から条件をつくり頑張りすぎる傾向があるようです。また、そのような人が親になった場合、自分が条件付きストロークで育てられたように、自分の子どもにも条件付きでなければプラスのストロークをあげられなくなってしまいます。


≪条件付きプラスのストローク≫

・100点を取ったら、お小遣いをあげる
・ご挨拶できたから、誉めてあげる
・素直だから、好き
・お手伝いをしたら、ご褒美がもらえる
・言うことをきいたから、抱きしめてあげる
・受験で志望校に合格したから、旅行に連れて行く
・良い子にしていたら、お小遣いをあげる
・やさしくしてくれるから、あなたが好きだ
・目標を達成したから、優秀な社員だ
・君は人一倍働くから、気に入った


ちょっと考えてみてください。

もしも、自分が条件付きプラスのストロークでしか認められなかったら、あなたはどう思いますか? これが続くと、自分はどうなってしまうと思いますか?


あなたのお子さんが、「相手の要望に頑張って応えなければ、幸せに生きることはできない」と学習してしまったらどうしますか? 子どもはどうなってしまうと思いますか?


心から幸せを感じることは、とても難しくなってしまうかもしれませんね。
私は、そのような子どもたち、青年や大人になって生きづらくなっている人の話をたくさん聴いてきました。その人たちの本音は、「無条件に愛されること」だったんですね。


無条件のプラスストロークとは?

相手の存在そのものを無条件に認め、好ましいと考えている。
仲の良い恋人などに対してのストローク。
何ら報酬を期待しない無償の愛。
「あなたといるだけで、幸せよ」等。


子どもが生まれたときのことを思い出してみてください。
初めて我が子を抱いたとき、条件付きでないと愛せませんでしたか?

そうではなかったはずです。

「無事に生まれてきて、本当によかった」
「生まれてきてくれて、ありがとう」

と無条件の愛で包んでいたと思います。

それが1~2年もすると、
「~できたから、お菓子をあげる」
「××できないと、誉めてあげない」
となってはいませんか?

『子育て』というのは、『習慣をつける』ことにあります。
親の考え方やストローク一つで、子どもの習慣づけが決まるといっても過言ではないのです。

自分が子どもに与えてきたストロークを振り返ってみてください。
条件付きストロークが多い人は、お子さんが生まれた時のことを思い出してみましょう。


学び

心の掃除をしましょう