以前、テレビの報道番組で、50歳の男性が独り暮らしの女性のアパートを盗聴して警察に捕まった事件を報道していました。50歳男性は無職で、アパート経営の80歳の母親と同居で所謂ニートでした。80歳の母親は息子をかばうように言い訳をしていました。息子は誤りもせず、母親の後ろで黙っていた場面が印象的でした。

世間の人は、「矢面に立って、お母さんが可哀そう」と、思うことでしょう。
でも私は、「どうしてそんな息子に育てちゃったの?」という見方をしてしまいました。


ニートという言葉を使われ出して久しくなりますが、日本はニートがとても多いです。
何故でしょうか…?

私は子育てをテーマに20年以上活動を続けていますが、40歳になっても50歳になっても、生涯その人が生きていくための基本となるものは『人格形成』だと確信しています。
それは、乳幼児期から学童期の子ども時代に培われるもので、その後の人生に大きく影響するものではないかと感じています。


ところで、
「子育てって何歳までやるの?」という質問に、あなたならどう答えますか?

「大人になっても我が子は我が子。子育ては一生続くものよ」と思っていませんか?
昔、こんなことを言っていた母親がいましたが、日本はこのような考えの母親がとても多いように思います。

その戒めなのでしょうか、
「獅子の子落とし」や「可愛い子には旅をさせよ」ということわざが昔からありますね。

それでは質問を変えます。
”人となり”の基本である「人格形成の基礎」は何歳までに育て上げますか?

≪人格形成の基礎≫
・他者を尊重する=自分以外の人間の欲求や信念、感情を思いやる
・親切=周りの人間に対して、愛情や思いやりの表現をする
・健全な生活習慣=自分や家庭の身体を大切にする
・責任感=決められたことをしっかりとやり遂げる
・誠実=人の信用を得て、公正で信頼に値する存在になる
・勇気=問題に直面したとき、勇気をもって自分の価値観を守り、断固とした態度をとることができる
・自律=自分をコントロールし、自分の技能や才能を伸ばし目標を達成する
・奉仕=人を助け、人のために行動する
・家庭への協力=しっかりと支え合う家庭づくりに協力する
                       ~「親学の教科書」PHP研究所より~

人格形成の基礎をバランスよく育て、将来は立派に自立した社会人に育てる。
これが子育ての目標なんですね。

実質的な「子育て」が、衣食住の面倒をみて、教育を受けさせ、人間としての良識や教養を躾けることだとしたら、学業を終えて就職するまでが「子育て」と言えるかもしれませんが、人格形成の基礎を育てる目標は16歳まで。ですから、子育てと呼べる年齢は、16歳までと言えます。

どうして16歳なの?

今の成人式は鎌倉時代の武士の元服式が源流で、鎌倉時代の武士が元服する年齢は14~15歳だったそうです。ですから、16歳になったら一人前の扱いでした。

現代では、法律上、女性は16歳から、男性は18歳から結婚できます。
最近では、選挙権年齢が「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられました。
要するに、18歳になったら大人だよって認められたわけです。

今の成人式は20歳ですが、犯罪に対する見方や社会的に大人とは18歳以上の人のことを示しています。犯罪は18歳であろうと成人と同等の罪に当たります。

18歳になったら大人の行動ができるようにしておきたい。
そう思いませんか?


私は、我が子を育てる時に意識していたことは、子育ての最終年齢(16歳)を設定することでした。

・子ども自身が自分の進路を自分で決められる
・自分のことは自分で出来る
・お手伝いができる
・早寝早起きの習慣を身につける
・自分が行動することに責任を持つ

ということを成長と共に段階的に教えていきました。

最終的には、16歳になった我が子を信頼できる人に育てることです。
我が子のすることを安心して見ていられるようにしておくことです。

手出し口出ししたくなるのは、我が子を信用できないから不安なのかもしれません。
何も言わなくても、相談を受けるまで黙っていても大丈夫なように育てることが大切なのではないでしょうか。

愛情は?
と思う方もいらっしゃるでしょう。
これは、乳幼児期に十分に満たされていることが条件です。

愛情が満たされていたら、自己肯定感(自己評価)が育ちます。
自己肯定感が育てば、自分に自信を持って行動できるというわけです。
人生の岐路に立っても、自分を信じて進むことができるでしょう。

しかし、溺愛はいけません。
愛情とは豹変すると憎しみになります。
愛情も、適度なバランスが大切なのかもしれませんね。

16歳までの子育てには段階があります。
その時々の「子育ての旬」に、タイミングよく育てることです。
ですから、親御さんは早い段階から子育ての勉強をしていただきたいなと思います。

そういう私も、長女が3歳の頃から子育ての先生について、お勉強させてもらいました。
そのお蔭で、上の子たちは自立した社会人になってくれたのでホッとしています。

そして、私自身も子どもと共に成長できました。
子どもが親離れした時も、足を引っ張らずにいられました。
親が子離れできた時、それが「子育ての終わり」ということです。

成長してしまったら、後は見守ることに徹しています。
いつまでも成人した子どもに、手出し口出しの世話をするのは控えたいものですね。

足場が取れました

それは本当のやりたいことですか?