社員研修で必ず行うことがあります。
それは、社員の「やる気」を起こすこと。
「やるぞ!」という気持ちが起こると、頭の動きが良くなり、集中して仕事に取り組むことができます。

しかし、やる気が起きなければ、集中力が欠けて状態で時間だけが長くかかり、頭には何も入らないという、最悪な状態を作りだしてしまうこともあります。

私たちが「何かをしよう!」とする時の心の動きを『動機』といいます。この動機が上手く動くと、楽しさや面白さにつながり、一見大変そうな作業も面白くなったり、短時間で大変な仕事を達成できた喜びを感じることもできるでしょう。


私たちが「やる気」を感じる場面とは、自分の達成したい『目標』があるとき(作品を完成させる。資格を取るなど)など、何か達成するものが見えると、やる気がみなぎってくることが多いものです。ある目標に向かうために努力をしようとすることを『動機』といいます。

動機には、1、親和動機 2、成功回避動機 3、達成動機 という3つの動機があります。

1、親和動機

私たちが「やりたい!」と思う目標には、もちろん自分の好き嫌いは大きな影響を与えますが、社会という集団の中で生きている以上、周りの人間関係を意識しないわけにはいきません。

この親和動機に関する実験は数多くされていて、不安傾向が強い場面、人は親和動機が高まる結果が得られています。例えば、自然災害などの不安が高まる状態では、人は自然に集団を作り助け合います。そして、勝負に勝つか負けるかという不安を共有する団体スポーツの結束の固さも、この親和動機に強く影響されているようです。

2、成功回避動機

私たちは成功を強く願い、達成感という充実した感覚を得るために努力をする反面、成功を恐れる『成功回避動機』というものを持っています。
この動機は、文化的・社会的な背景が大きな影響を与えていると考えられています。実験の結果、この動機は、特に男性よりも女性に強い傾向が見られ、「成功すれば家族との生活に障害が出てしまうのではないか?子育てと両立できるだろうか?」と、不安を覚える女性の存在が確認されているそうです。

ところが、このように女性に多くみられる成功回避動機が、男性にも生じることが近年注目されています。「良い結果を出しすぎて出世すると、残業が増えるから・・・」など、仕事での成果をある一定に抑えようとする男性もいるようです。

時代の変化と共に、私たちの価値観は確実に変わってきています。成功を回避する欲求が、文化的時代的に強く影響されていることは、心と外的な環境が密接な関係を有している証でもあるようです。

3、達成動機

私たちは、何かを成し遂げたいと考えたとき『達成動機』を強く抱きます。難しいことを成し遂げたり、他人と競争してその勝負に勝利したり、自分の才能を開花させて自尊心を高められたりすると、人間は喜びを感じます。
しかし、私たちは自分の好きなことをやって生きていくことは、非常に困難です。自分が「やりたい!」と思えないことに対しては、積極的に意欲を持って取り組むことは難しいことです。
こんな時、どのように達成動機を高めたらよいのでしょう?

『達成動機付けモデル』を打ち立てたワトキンソンによれば、「人間は成功の確率と失敗の確率が五分五分のとき、達成の動機付けが最も高まる」と明らかにされたそうです。
しかし、この背景には『期待理論』という、「どれくらいの確率で達成できるか?」「目標に魅力を感じているか?」なども、動機付けの要因に大きな影響を与えていることを、しっかりと確認しておかなくてはなりません。

成功する可能性が低ければ低いほど、達成したときの満足度は高くなりますが、失敗を避けたい気持ちの方が勝ってしまうとやる気が出せません。努力すれば達成できたかもしれないことも、失敗に終わる可能性が高くなります。


誰だって、失敗のリスクを負うのは苦しいことです。
しかし、このリスクを負う覚悟があるかどうかが、成功の鍵でもあるのです。リスクを負い、苦しみながらも何かを達成できた時、人は大きな喜びと共に、自信を獲得していきます。

私は、社員のやる気を起こす前に、社長である自分自身のやる気が一番の要だと思っています。トップ・リーダーがやる気がない、リスクを負う覚悟ができていないようでは、社員のやる気も引き出せません。

そして、社員には失敗したときのことを伝えるのではなく、達成動機付けを行うように魅力的な達成目標を打ち立てて話し、親和動機を引き出すことがチームワークを良くする動機づけだと感じています。

ただ、やみくもに目標数字だけを見せて説明するだけでは、社員のやる気は起こせない、ということですね。

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