以前、ある小学校の先生が「(子どもたちが)私の言うことは聞かないんです」と言っていました。何度注意しても、小学生たちが言うことを聞いてくれないそうです。

ちょっと話を伺っていると、「○○やっちゃだめよ。こうしなさい」と結構口やかましく注意していらっしゃるようでした。言うことを聞かないから、何度も注意するのでしょうが、「これでは私だって言うことを聞きたくなくなるな…」と思いました。

親や先生としては、「子どもにはこうあってほしい」「こんな子どもに育ってほしい」など、子どもに求める理想の姿のようなものがあります。しかし、理想を求めても、親や先生の方が子どもにとって見本とならなければ子どもはそうなってはくれませんね。


昔からある言葉に、『言葉3割 行動7割』というものがあります。

子どもは親の言うことの3割までしか身につけないが、親の行うことはその7割以上を見につけてしまう」そうです。

人に優しくしなさい、感謝の気持ちを持ちなさい、前向きに生きなさいと言ったところで、それを教えることはできません。なぜなら、モデルがなければ子どもはどうやって優しくしたらいいのか、どうやって感謝したらいいのか、どう前向きに生きたらいいのかわからないからです。

言葉よりも先に、その子をギューと抱きしめたり、神様・仏様に手を合わせたり、毎日楽しく笑って暮らしているところを見せるだけで、その大人の行動を見ながら子どもたちは生き方を学ぶことができるのだと思います。


でも、最近はその親でさえ、我が子の愛し方がわからない人が多いようです。
自分が子どもの頃に、
親に甘えられなかった。
抱きしめてもらっていない。
会話がなかったなど、
自分とその親との親子関係に問題があり、我が子が生まれても、どうやって愛したらいいのかわからずに苦しんでいる人もいます。

私のカウンセリングでは、実際に愛される体験をしてもらっています。
子育て中のママに、親ではなく、子どもになってもらうのです。
私が親になります。
そして、ギューっと抱きしめたり、頭をヨシヨシしたり、
やさしい言葉をかけたりして、親の温かさを感じてもらうのです。

すると、やってもらった人は涙を流して、救われていくようです。
子どもの頃に感じていた、何とも言えない寂しさや孤独感がほぐされていくのだと思います。

不思議なことに、言葉で難しいことを教えなくても、私から抱きしめられたママたちは、
我が子を同じように受け入れられるようになっていきます。

これもまた、言葉よりも行動なんです。


人を育てる時には厳しい言葉や態度も必要ですが、
根底には人を思いやる優しさがあってこそ、厳しい言葉も相手の心に響くというものです。

”先生”と言われる人たちは、大きな”親心”が必要なのではないでしょうか。

親心で子どもやママたちを見れば、みんな我が子のように思えます。

思春期に揺らがないために

親としてのカン