以前、小学2年生の女の子を持つ学童のお母さんが、「最近、全然親の言うことをきかなくて、今朝もケンカですよ」と朝送りに来られた時におっしゃっていました。

私が「いい傾向じゃないですか~(笑)」と答えると、
「そうですかね~」と悩ましいお顔…。

確かに、この頃の子どもって反抗期と言うか、口が達者になったというか、対応に困る時ってありますよね。

昔の人は、うまいことをいいました。
「一つ二つはかわいい盛り、三つ四つはいたずら盛り、七つ八つは憎まれ盛り」
こんなのもあります。
「七つ七里(ななさと)に憎まれる」
7~8歳くらいになると、子どもは大人の言ったことに口ごたえをしたり、生意気なことを言ったりするので、親としては憎たらしいほどで、家庭の中だけではなく外に行っても憎まれるものだという意味だそうです。

確かに、一つ二つはかわいい盛りだったのに、いつの間にか生意気になってしまって、どこで覚えたのか生意気な言葉を使うようになり、口ごたえをしてかわいくないったらありゃしない…と思ったりするものですね。

しかし、これは心理学でいうところの『主体的自立の芽生え』であり、子どもの心が順調に成長している証拠なのだそうです。親のいいなりのいい子ちゃんを脱して、自分の意思を主張し始めることは大切な発達段階なのですね。

そうして自我が芽生え、さらに他者と出逢い交わっていくなかで社会性が芽生え、それが相まって自分の行動を律していく『自律』の土台をつくっていくのです。それは、複雑な社会や人間関係のなかでうまくやっていくためのコミュニケーション力になり、生きていく力の基礎になるものです。

自分というものをきちんと持ち、自ら考え、主体的に判断し行動できるようになって初めて、他人を思うやることも、協調してよりよく生きることもうまくできるようになるのですね。

「七つ八つは憎まれ盛り」は主体的な自我に目覚め、その端緒についたところといってもいいかもしれません。いわば、子どもなりに一皮むけようとしている時期なのですから、正常な発達をしていると捉えましょう。

憎まれ盛りを過ごして一年もすれば、子どもは自分をコントロールすることを覚え、口ごたえも減って落ち着くものです。ですから心配せずに、なるべく自律の芽を摘まないように見守ってあげましょう。

口癖と表情

『できる』と確信する